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松岡光洋

まんまる薬局 代表取締役

2018年4月1日に東京都板橋区にまんまる薬局を開局。創業当時から個人在宅に特化しており、処方箋の個人在宅比率はなんと「95%」。現在は3店舗で1,000名近くの在宅患者様を担当し、月当たり2,300件の個人宅を訪問している。看取り難民47万人を減らしていくことを掲げ、まんまる薬局独自の「ボランチ制度」を個人在宅業務に取り入れている。ボランチ制度により、効率化はもちろんのこと、患者様のLTVの向上・社員の働き方の多様性にも大きな影響を与えている。

羽生 直剛

AMBITION22 代表取締役

1979年生まれ、千葉県千葉市出身。
幼少期よりサッカーを始め、小学1年生〜6年生まで、地元にある「こてはし台SC」に入り活動する。その後、千葉県立八千代高校を経て、筑波大学に進学、サッカーに明け暮れる毎日を過ごす。
大学卒業後、プロ選手として2002年よりジェフユナイテッド市原・千葉(現ジェフユナイテッド千葉)に加入。
加入2年目の2003年、監督に就任したイビチャ・オシム監督との出会いにより、本人の人生は大きく変わる事となる。会社名にも表現した「野心」を常に持てという教えや哲学は、今でも本人の根底にある。
サッカー選手として、日本代表として17試合、プロ生活16年間での公式戦出場数は500試合を越える実績を持つ。

田中 綾

AMBITION22 ライフセービング選手

1999年生まれ、東京都青梅市出身。
中学3年の時に、進路選択のために「昭和第一学園高校」の学校見学に足を運んだ際にライフセービングと出会う。
ただ走るだけではなく、人の命を救うことを競技として行なっている姿に心を奪われ、昭和第一学園高校ライフセービング部へ入部。
入学後、徐々に頭角を現し、高校2年の時に、全日本ライフセービング選手権にてビーチスプリントで準優勝、そして、高校3年で、同大会優勝。さらに、初めて日本代表選手に選出され、国内で行われた国際大会サンヨーカップでビーチスプリント、ビーチフラッグス共に4位、ニュージーランドで行われた国際大会サーフチャレンジでは、ビーチスプリント3位の結果を残し、飛躍の年となる。
2021年9月、AMBITION22に加入。

AMBITION22では、AMBITION for Athletesという事業を通じて、本気の挑戦を積み重ねてきたアスリートが、ビジネスの世界で新たな一歩を踏み出せるように、デュアルキャリア、ネクストキャリアの構築を支援しています。

今回は、AMBITION22のチームメンバーとして、ライフセイバーの日本代表としての実績ももつ田中綾の医療現場における新たな挑戦を、田中綾が勤めたまんまる薬局を運営する、株式会社hitotofrom 代表取締役社長 松岡光洋氏と、当社代表取締役 羽生直剛、そして田中綾との鼎談形式でお届けします。

1. 出会いが生んだ新たなプロジェクトの始まり

ーー羽生さんと松岡さんの出会いについてお聞かせください。

羽生: 出会いは2019年頃、僕がサッカー選手を引退してスカウト活動を始めた頃です。当時、次のステップとして自分自身のビジネスの立ち上げを目指してビジネススクールに通っていました。そこで、医療業界で働く人々とも多く出会いました。

松岡: そうでしたね。羽生さんと初めて会ったのは、ビジネススクールで知り合った共通の知人を通じてのことでした。確か居酒屋での会食の席で、当時は医療従事者が多く集まる場に羽生さんがいらっしゃった、それがきっかけです。羽生さんがサッカー選手としてのキャリアをどう次に活かしていくかを真剣に考えている姿が印象的でした

株式会社hitotofrom 代表取締役社長 松岡さん

羽生: その時、松岡さんとの会話を通じて、僕のスポーツ選手としての経験を社会に還元するための新しいビジョンが生まれたと感じました。僕たちはそのときからすぐに共通の価値観を持っていることを感じ、自然とプロジェクトの話へと発展していきました。

ーーその出会いが、どのように現在のプロジェクトにつながったのでしょうか?

羽生: 松岡さんとの会話を通じて、スポーツ選手が持つ独自のスキルや経験が、医療の分野でどのように貢献できるかを真剣に考えるようになりました。スポーツ選手の持つチームワークやリーダーシップ、迅速な判断力といったスキルは、医療の現場でも非常に重要です。これらのスキルを活かし、スポーツ選手のキャリア支援を通じて、医療分野に新しい価値を提供できるのではないかと考えるようになったのです。

松岡: 私たちが共感したのは、「人を支える」という共通のビジョンです。羽生さんはスポーツ選手として、人々に夢や感動を与えてきましたが、その根底には「人を支えたい」という強い想いがありました。一方で、私は医療の現場で、患者さまが自分らしい生活を続けられるよう支えることに情熱を持っています。この二つの視点が交わることで、新しい形の支援が可能になると感じ、共にプロジェクトを進めることを決意しました。

ーーその頃、綾さんとは既にお知り合いだったのですか?

羽生: いえ、綾と初めて会ったのは、2021年の夏頃でした。彼女とは、マイナー競技の選手たちを支援するためのプロジェクトで知り合いました。ライフセービングという競技を続けながら、就職活動をしている姿に非常に感銘を受けました。

2. アスリートがもつ、たった一つの世界観

ーーそこからどのような経緯があったのでしょうか?

羽生: 最初のオンライン面接の際、彼女の笑顔や人柄が画面越しにも強く伝わり、話を聞いていても彼女の持つエネルギーや、競技に対する真剣さが印象的で、その後も継続的に彼女と連絡を取るようになりました。綾は、大会での賞金が出ないにもかかわらず「世界一になることで、一番早く人命を救えるようになる」という理由で競技を続けていると話してくれました。この世界観に強く心を動かされました。そして、彼女の活動をサポートすることが、僕たちのプロジェクトの新たな方向性を示すものだと確信しました。

ーー松岡さん、羽生さんからの相談を受けたときの感想をお聞かせください

松岡:: 彼女のライフセービングに対する熱意と、私たちが目指している「自分らしい生き方を大切にする」というビジョンが強くリンクしていると感じました。ライフセービングの目的も、人命を守ることです。綾さんが言っていたように、水辺の事故をゼロにするという目標と私たちのビジョンが一致していました。ですから、彼女が競技を続けながらその価値を広める活動を支援することは、私たちの事業にとっても非常に意味のあることだと思いました。

3. 新たなキャリアと挑戦のはじまり

ーー綾さん、薬局で働き始めたときの印象はどうでしたか?

: 最初は、不安もありました。全く知らない街で、初めての在宅薬局の仕事に挑戦することには、やはり緊張感がありました。でも、それ以上に新しい環境で自分のスキルを試してみたいという期待が大きかったんです。競技と仕事の両立は大変でしたが、羽生さんや松岡さんのサポートがありましたので、何とか乗り越えることができました。

松岡: 綾さんは非常に優秀で、すぐに私たちのチームの一員として溶け込んでくれました。彼女が持つライフセービングの経験は、特に心肺蘇生のスキルが非常に役立ちました。彼女の知識と経験が薬局での業務に直結し、患者さまからの信頼も非常に厚いものでした。
また、綾さんがこちらで働き始めたことで、私たちの業務に新たな視点が加わりました。彼女が持つスキルや経験を活かすことで、薬局のサービスの質が向上したと感じています。また、綾さん自身もライフセービングの活動と仕事を両立させることで、彼女のスキルがさらに磨かれているのではないでしょうか。

ーー綾さんがライフセービング活動と薬局業務を両立させるなかでは、どのような困難がありましたか?

: 競技と仕事を両立させること自体が挑戦でした。どちらも中途半端にしたくないという想いがありましたが、実際には時間やエネルギーの配分が難しい場面もありました。ただ、その困難を乗り越えることで、自分自身の成長を実感できる瞬間が増えていきました。特に、仕事で培ったスキルや知識が競技にも生かされ、また逆も然りという相乗効果を感じられたのは、大きな励みになりました。

ーー綾さん、ご自身のキャリアがどのように変わっていったと感じていますか?

松岡: 綾さんが持つ経験とスキルは、私たちの業務にとっても非常に貴重です。先ほどお伝えした、彼女が心肺蘇生の講師資格を取得し、その知識を他のスタッフにも共有することで、薬局全体のレベルアップにもつながっています。また、患者さまとのコミュニケーションにおいても、彼女の持つ人間的な温かさが大きな役割を果たしています。綾さんの姿勢から学ぶべきことは多く、私たちのチーム全体にとってもプラスの影響を与えています。

: 私にとって、ライフセービングと薬局での仕事を両立させることは、自分自身の成長を大きく後押ししてくれていると感じています。薬局での仕事を通じて、医療従事者としての新しいスキルを学び、それをライフセービングの活動に活かすことができています。また、逆にライフセービングで培ったスキルが、薬局での業務にも役立っていると感じます。

ーー綾さんがライフセービング活動と薬局業務を両立させるなかでは、どのような困難がありましたか?

: 競技と仕事を両立させること自体が挑戦でした。どちらも中途半端にしたくないという想いがありましたが、実際には時間やエネルギーの配分が難しい場面もありました。ただ、その困難を乗り越えることで、自分自身の成長を実感できる瞬間が増えていきました。特に、仕事で培ったスキルや知識が競技にも生かされ、また逆も然りという相乗効果を感じられたのは、大きな励みになりました。

ーー松岡さん、綾さんがこのデュアルキャリアをどのように成し遂げていると感じますか?

松岡: 綾さんは非常にバランス感覚に優れていると思います。彼女は、常に自己成長を追求し、どんな困難にも前向きに取り組んでいます。その姿勢が、私たちのチーム全体に良い影響を与えていることは間違いありません。特に、彼女が持つ競技への情熱と仕事への真剣さが、彼女自身のキャリアを強固なものにしていると感じます。綾さんが持つ熱意と努力が、私たちの薬局に新しい風を吹き込んでくれていることに感謝しています。

4. 今後のビジョンとライフセービングの広がり

ーー今後の目標について教えてください。

松岡: これからもライフセービングと医療業界との連携を深めていきたいと考えています。ライフセービングは単なる競技ではなく、命を守るためのスキルを育む場です。綾さんのような人材を育てることで、社会全体に貢献していきたいと思います。

: 私もライフセービングを続けながら、医療業界に貢献していきたいと考えています。これまでの経験を活かして、命を救うための活動をより多くの人に広めていきたいです。ライフセービングと医療業界の接点を増やし、この競技の価値を広く認知させたいと思っています。

ーーそのなかで、AMBITION22に期待することは何ですか?

松岡: 業界の壁を破るための強烈な志である野心を持ち続けることが重要だと思っています。綾さんや羽生さんのような方々が関わることで、医療業界に新しい視点を持ち込みたいと考えています。今後も成長し続け、どのように広げていくかをチャレンジしていきたいですね。

ーー綾さん、まんまる薬局での経験を通じて、デュアルキャリアについての考え方は変わりましたか?

: まんまる薬局に入る前は仕事に専念しなければならないと思っていましたが、競技と仕事を両立できる幸せを実感しました。今後も両立を大切にし、命をつなぐ仕事への想いを持ち続けたいと思います。

ーー今後の取り組みについて教えてください。

羽生: 現在、薬剤師を目指す薬学部の学生向けのサッカー大会や。千葉の長南町の子どもたち向けのスポーツ教室「ちょな丸スポーツ」を企画するなど、活動の幅を広げています。そのようななか、先日、「AMBITION for CHIBA」という新たなプロジェクトを開始しました。詳細はこちらをご覧いただきたいのですが、そのような取り組みも通して、アスリートが競技を続けながらキャリアを築ける環境を整え、新しい働き方を広めることで、社会全体にプラスの影響を与えたいと考えています。

ーー最後に、今後の展望についてお聞かせください。

羽生: そうですね、デュアルキャリアの重要性やアスリートの価値をもっと企業に伝えていく必要があると感じます。これからも、綾のような人材を育て、サポートしていきたいです。企業や社会全体がアスリートの可能性を感じて、活用することで、日本全体がもっと豊かになると思います。

: 私も同感です。これからも命を救うための活動を続け、次世代に経験を伝えていきたいと思います。

羽生:これからも、関わる人の強みを掛け合わせながら、社会全体に貢献する取り組みを進めていきます。

まんまる薬局について

「人から人へ心を届ける」をミッションに掲げ、患者さまが、​住み慣れた環境で自分らしく過ごせるよう、お薬の面からサポートする在宅医療サービス「まんまる薬局」。株式会社hitotofromが運営しています。

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